めむろ国語専門塾
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小さな国語塾のつぶやき
解法
算数や数学においては複数の解法がある場合が多い。国語とて例外ではなく、解法というよりも説明の方法などなどは指導者によって違う場合がある。ん年前に個人的に家庭教師をしていた生徒が「塾の先生とやり方が違う」「学校の先生とやり方が違う」とご丁寧に指摘してくれたが(苦笑)、やり方が違っても答えが合えばいいのであるし、解法は一つとは限らないのである。そして、与えられた問題に対してどの解法を選択するのが適切なのかを判断すること自体が本人の勉強になると思うのだ。こういった思考力を養うことは、今後人生の岐路に立った時などなどにベストの判断を下すために役立つ。国語塾で教わったことを必ず守る必要はない、あくまで自分にとってのベストの方法はどれなのかを吟味して目の前の課題に取り組んでほしいと願っている。自分自身としては生徒にとってベストの指導が出来るよう日々精進。
2015/10/29 17:00
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大根
今年は去年より9日間早い初雪が。寒くなると体を温める食べ物を体が欲する・・・その代表的なものは「大根」!ふろふき大根や、おでんにしていただくのが最高に美味しいと思う今日この頃。大根は体を温める、保存がきく便利な野菜。また、多くの消化酵素を含むため昔から「大根おろしに医者いらず」という言葉があるように、大根おろしは様々な面から体に良く薬効があるとされている優秀な野菜。が、が、「大根役者」とは、江戸時代の歌舞伎で下手な演技をする役者に対してつけられた蔑称で、大根がよくない意味として使われる。現在でも、演技力のない役者、芸のまずい役者をあざけていう語として使われる。語源については、大根の根の白いことを素人 (しろうと) に寄せていったもの、へたな役者を意味する「馬の脚」の脚から連想していったもの、大根はどのように食べても腹を壊さないので、へたなことと掛けて「当たらない」の意でいったもの、など諸説があるそうだ。食育では優秀な食べ物の代表として扱われる「大根」が、言語上では逆によくない意味で使われるというのが、なかなか興味深い。
2015/10/29 16:59
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コメントありがとうございます。プププッ!受けます~~~。大根足、いいじゃあないですかああ?!なんて言っている余裕は私にもありません。お互いに頑張りましょう。
2015/10/29 13:41 返信
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アルファー、ベーター読み
文章の読み方には「アルファー読み」と「ベーター読み」がある。この二つは、外山滋比古(とやましげひこ)氏が著書「乱読のセレンディピティ」で提起した概念だ。「内容について、読む側があらかじめ知識をもっているときの読み方である。これをアルファー読みと呼ぶことにする。書かれていることがわかっている場合、アルファー読みになる。もうひとつは、内容、意味がわからない文章の読み方で、これをベーター読みと呼ぶことにする。すべての読みはこの二つのどちらかになる。」自分自身を含めて、大半の人は読書するときにはアルファー読みできるものを選ぶ。うっかり?ベータ読みしかできないような内容の文章に出くわそうものなら、読むことを途中で辞めてしまうことも。とはいえ、何事もバランスが大切!アルファー読みしかできなければ、文章を書く技術の上達は望めない。というわけで、最近は新ジャンルの読書に挑戦中。「読書の秋」!アルファ、ベーター読みの両方を試すにはもってこいの季節。
2015/10/27 14:22
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教科書
153回芥川賞を受賞した又吉直樹さんは、「中高生へのおすすめの本は何か」という質問に対して次のように述べた。「教科書の中にも面白いのがあると思うんですよね」(中高生新聞10月25日版より)。教科書というと「つまらない」と思いがちだが、最近はいわゆる文学作品のみならず、現役で活躍している科学者、脳科学者、国文学者など多岐にわたる専門家の作品が収められておりなかなか興味深い。また、全文ではなく分かりやすい部分が抜粋されているので少しでも興味がわいたならば、その著者の本を読むことを勧める。「読書百遍義自ずから通ず」という諺がある。意味は、「どんなに難しい書物であっても、繰り返し読むうちに意味が自然とわかるようになるものだということ」。少々難しくても何度も何度も頑張って読む、分からないから考える、そのうちに必ず発見があり、身につくものだと思う。
2015/10/26 14:51
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粋な計らい
昨日、芽室図書館では面白い企画を発見。新刊コーナーの横に白い紙で包装された本がずらりと並んでいるのを見つけた。裏のバーコード部分だけ、紙がくりぬいてあり、表紙には数行の文が。職員の方が「これぞ!」と思った文章を抜粋し、本の紹介として数行だけ印字してあるのだ。つまり、装丁などなどはすべて隠してあり、本文の抜粋の文章から判断して気に入ったら借りるという、なんとも粋な計らい。吟味して一冊借り、自宅で包装を外してみたところ・・・。装丁や題名からだと絶対に自分は借りないだろうと思われる本であったが、内容はというと大当たり。装丁や題名は、読者に手に取ってもらえるように工夫されているが、ある意味それによって読者層を限定しまうという例。あらゆる情報を封印し、数行の本文だけで勝負するということは純粋に内容(一部だが)で読者をゲットするということ。このブログを書きながら、文章だけのこの地味なブログから国語塾に興味を持っていただけると嬉しいなあと妄想中。
2015/10/25 09:43
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一般常識をはずす
入塾して間もない中学1年生の3人組。3人で切磋琢磨しながら熱心に国語の勉強を頑張っている彼ら、熱心だからこそ・・・つい冷静さを失ってしまい「本文」ではなく「一般常識」で答えてしまうことが相次いでいる。そのことを指摘すると皆、すぐに納得して注意深く本文を読むようになり正しい答えを選べるようになったのだが、それを本当に身につけるためにはもう少し時間がかかりそうだ。例えば「桜」「桜吹雪」という言葉から、常識的な「お花見」「華やか」というイメージを持った生徒。本文には「別れる」「さみしさ」「寂寥感」という言葉が並んでおり、一般的には華やかでめでたいイメージの桜に対して作者は「はかなさ」をテーマにしているのだが・・・。同様に「水が流れる音」に対しての擬音語を選ぶ問題では「ざーざー」「ざぶざぶ」といった一般常識で選んでしまったが、実は「水が小さくささやく声」という直前の表現から答えは「こんこん」が正解。すなわち、勢いよく流れるというよりも静かに遠慮がちに?流れるといった擬音語を選ぶ必要があった。ヒントは本文だと頭では分かっていても、身近な題材だとついつい主観で選びがち。今後、意識してひたすら練習あるのみ。
2015/10/24 09:19
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いかん
中学生になると古典(漢文・古文)を学び、漢文では返り点や詩の技法を重点的に学び、意外と訳や古語にはあまり重点を置かれない。高校に入ったら詳しく学ぶので問題ないといわれるかもしれないが、最低限の古語を知っておくと何かと便利なので、ぜひ頑張って覚えることをお勧めする。そのうちの一つが「いかん(何如、如何)」という言葉。厳密に言うと「何如」と「如何」は若干使い方や意味が違うのだが、とにもかくも「いかん」=「どうなる」と覚えておけば分かりやすい。中学1年生の教科書で出てくる「矛盾」の中の「子の矛を以つて、子の盾を陥さば何如。(しのほこをもって、しのたてをとおさばいかん)」の訳は「何でも貫くことができるあなたの矛で、その何でも防ぐことができる盾を突いたらどうなるのですか」となる。また四面楚歌の元となる逸話、項羽の詩「虞や虞や汝を如何せん(ぐやぐやなんじをいかんせん)」の訳は「虞(愛人)よ虞よ、お前のことをどうしたらよいのだろう。どうしようもできない。」となる。一つ覚えるだけで、いくつもの漢文の理解が出来るようになるので便利。
2015/10/23 15:49
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「爆」と「曝」
昨日、何気に新聞紙上で「被爆」と「被曝」の二文字を目にし、「あれ?似てるけれど使い方が違うんだ」といまさらだが・・・気づいた。「被爆」爆撃によって被害を受けることを表わし、「被曝」は、放射線に曝(さら)されること。つまり、放射線を受ける(浴びる)という意味となるそうだ。「爆」は「はじける、激しい」という程度を表す意味を持つことから「爆笑」「爆買」「爆睡」と使われる。一方「曝」はさらけ出すという意味を持つことから「曝露する」といった熟語で使われる。(「ばくろ」に関しては「暴露」とも書く)。使い分けが難しいが、どちらにしても「暴(あばれる)」という激しい意味の漢字を使われており、書くのは難しいが見た目ではなんとなくイメージがわくのではないだろうか。
2015/10/22 12:40
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一日講座
昨日は友人が主催する一日講座に参加(何の講座かは想像にお任せ)。自分自身にとては全くの初めての分野でかなりの不安があったのだが、講師を務める友人の技量と人柄を既に知っているという安心感があったため、本当に楽しく参加出来た。が、が、が、如何せん・・・自分自身の才能のなさに友人には迷惑をかける羽目になった。逆にいろんな意味でいい勉強になった。①全くの自信のないことは、やはり信頼出来る人から教えを乞うべき②テキストに載っている内容よりも、もっとオリジナルで分かりやすい独自の方法を友人はとっており、その向上心と創意工夫には見習うべきが沢山あると実感③上達するには、「慣れ」「好きになる」ことが一番の近道。④独りよがりはタブー①~④はすべて何度かブログでも書いており、内容が重複するが改めて実感したという次第。久しぶりに生徒の気持ちになることによって初心に帰ることが出来、本当によい経験となった。友人に感謝!さて、今から課題をこなすこととしよう。
2015/10/21 11:22
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ゆいまーる
突然だが「ゆいまーる」という言葉とその意味を皆は知っているだろか?「結い」を表す沖縄の言葉で、「結びつき」や「助け合い」を意味するそうだ。昨日、何気に立ち読みした本屋さんで(ちゃんと本も購入)意味を初めて知った。言葉そのものは目にしたことがあるのだが。。。。実はコンサルタント業を営む知人(沖縄出身ではない)が会社の名前の一部に「ゆいまーる」とつけており、てっきり本人の名前の一部(知人の名前に「ゆい」がはいっている)を使用し、さらには「どんな困りごとでも丸く収める」という意味で「ゆい」+「まーる」という造語だと長年思っていた。「ゆいまーる」の本来の意味と知人のウィットにとんだ計らいには思わずうなってしまう。近々、名前の由来をきちんと聞こうと思っている。さて、日本古来伝統の「短歌」や「俳句」には似たような手法が使われる。いわゆる掛詞と呼ばれるもので一つの言葉に二つ以上の意味を込める方法。慣れないうちは大変だが、少しずつ少しずつ演習して覚えていきたいもの。
2015/10/20 09:43
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