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小さな国語塾のつぶやき

羊と鋼の森

2016年の本屋大賞に選ばれた「羊と鋼の森」(宮下奈都著)をようやく読むチャンスに恵まれて、あっという間に読み切った。宮下氏は夫の仕事の関係で北海道新得町トムラウシへ移住し1年間を過ごし、北海道の大自然を目の当たりにしたときに、以前から描きたいと思っていた調律師の物語が結びついたという。「音と自然、言葉には表せない美しさを言葉にする。どちらも私にとっては挑戦でもあった」と振り返るように、物語では音色が森の風景となって広がっていく。本当に文章を読んでいくうちに目の前に風景が、そして音やリズムが色を付けて踊っているような光景が脳裏に浮かんでくる。魅力的な文章、引き込まれる小説というのはこういうものだと実感させられる。正直言って「会話文が多く、一文が短い」という点においても「読みやすい」条件を満たしているのだが、いわゆる小中高生向けのライトノベルとの決定的な違いは「文章が洗練されている」ことだろう。芸術分野はもちろんあらゆる分野において「本物に触れる」ことの重要性が説かれるが、文章もしかり。ぜひ本物の「文章」に触れるチャンスにもなるおすすめの一冊。

2016/08/21 12:09

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「想像力」フル活用

いつも言っているように・・・俳句、短歌、詩は難しい。なぜなら作者の感動が短い表現に収められている、さらには作者独特の視点で描かれているから。しかも感性は人それぞれ違うので、別人が書いたものを完璧に理解することはまず不可能。だからこそ、俳句、短歌、詩について問題を解く時は問題文がヒントになる。長文問題を解く時以上に四択の文章を細かく分析し、当てはまっているかを確認していく必要がある。ところが・・・素直でまっすぐの某生徒は一生懸命に作者はどんなふうに感じたのかと必死で考えて情景を想像しようとし、さらには四択の問題文を読むと・・・どれもこれも当てはまりそうで・・・と撃沈。先に書いたように作者云々ではなく、問をヒントにしながらパズルのように当てはめ、出題者の意図を読むように伝えた。すると・・・そこまではすぐには割り切れなかった様子の生徒からポツンと一言。「この人たちにには目の前の情景から、こんな風な映像(解説文にあるような映像)が浮ぶんでしょうか?(自分には浮かばない)。」「作者たちは妄想族だから、一般の人からするとなんの変哲もない景色からストーリーが生まれると思うよ~。」と伝え、作者独自の世界観を問題文として出された時は「妄想力」ではなく「想像力」をフル活用するようにと生徒に強調したことは言うまでもない。

2016/08/20 17:00

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古語の命令形

古語の命令形は「命令」以外にも「願望、してください」といったニュアンスがあり、現代語というよりも英語に似ている。例えば、英語で道を尋ねた場合に相手から「Go  along  this  street   and  turn  right   at   the  next  corner.」と言われた場合、決して上から目線の「~しなさい!」といった強い命令のニュアンスは感じないだろう。訳してみると「この通りにそって行き、次の角を右に曲がって下さい」といった感じで、決して「曲がりなさい!」というニュアンスではない。命令形の「~しなさい、~すべきだ」というよりも「~して下さい」的なニュアンスが強く、古語の命令形も同じ。逆に現代語で「走れ」というとそのまま「走りなさい」となり、バスに乗り遅れそうになった場合などに使う。でも、古語での「~れ」の場合、「来たれ我が○○部へ」「幸あれ」「日々はあれ」は「ぜひ私達の○○部へ来てください」「幸せがありますように」「日々があってほしい」といったニュアンスで、命令というよりも「願望」に近い。ちなみに英語で丁寧な表現のPleaseは古語では「たまへ」が近い。細かい説明は省くが、神社の祝詞では「清めたまへ 祓いたまへ」という表現がよく使われているが、それは神様に対して「どうか清めて下さい、祓ってください」と丁寧にお願いしているのである。古語は難しいが、少しずつ覚えていくと、ふとした瞬間に耳にする言葉の世界が広がっていくだろう。

2016/08/19 14:03

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まずは述語

文章を正しく理解するためには、何を置いても「述語」をきちんと把握することが大切。なぜならば日本語は最後の最後に結論(否定、肯定)が書いてあるから。また、否定や肯定にかかわらず、特に「詩」の技法を見分ける時も「述語」をチェックが不可欠。「述語」に対して主語が何にあたるかを意識すると正しく判断できる。例えば、述語が文のはじめにあり、主語がその次⇒「倒置法」。複数の述語が同じ⇒「反復」、述語が動詞ではなく名詞で終わっている⇒「体言止め」と言った具合に。また、問では主語と述語が複数ある場合にはどちらの述語が文章全体の述語なのかを把握することによって主語(問われている主体)が分かる。例えば「おじいさんが苦しんでいる様子を見て豆太はどんなふうに感じましたか?」という問の場合、主語は「豆太は」「おじいさんが」のように二種類出てくるが、文章全体の述語は「感じましたか?」なので、豆太について聞かれていることが分かる。こんなこと言われなくても簡単!と思うかもしれないが、人間は目の錯覚?癖?で一番最初に目に入った文、単語に意識を奪われてしまい、落ち着いて読むと分かるにもかかわらず、今回のような文の場合は意外と「おじいさんが」に引っかかってしまう。とにもかくも「述語」それに対応する「主語」を意識しすぎるぐらいがちょうどよい加減。

2016/08/18 16:35

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野分

台風が近づいているようだが、あまりの強風大雨にならないよう祈るばかり。さて、秋の際に吹く疾風が野の草を吹いて分けるところから、日本では台風のことを古くから野分(のわき、のわけ)といっていた。10世紀末に書かれた「枕草子」の200段には「野分きのまたの日こそ、いみじうあはれに をかしけれ」(野分きの吹いた翌日の様子は、たいそうじみじみとして風情がある)という文章がある。今のイメージでは、台風の跡は様々な被害の爪あとが残されていて風情があるとは思えないが、当時は自然と共生していた暮らしをしていたので台風一過の清々しさのほうを感じ、それを愛でていたのかも知れない。と、ここまで書いて、ふと若い頃のとんでもない行動を思い出した。友人とおしゃれなフランス料理を楽しもうと、レストランを予約していたのだが生憎その日は激しい台風。にもかかわらず当初の予定通りレストランに行き、いざ!料理を食べようとした瞬間に停電。ろうそくの光を頼りに食事をし「ロマンチックだね~」などと暢気な発言をしてお店の方にムッとされたことが。帰りは電車が止まってしまうかも?という危機に見舞われながら、なんとか帰宅。当時はキャンセルすると店に迷惑がかかると思い込んでいたが、店側としてはさっさとその日は店じまいしたかっただろうなああ・・・と今更ながらに若気の至りを反省しかり。無事に野分が過ぎますように。

2016/08/17 03:10

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妄想力と想像力

最近、自分自身の周囲では「妄想」という単語が飛び交っている。クリエイティブな仕事をしている友人が昨日書いたブログタイトルが「妄想劇場」、某中学生の意見文が「妄想のススメ」、大好きで読んでいる小説や古典の主人公が「妄想族」であったり・・・。自分自身が「妄想力」に欠けているから、ない物ねだりで「妄想」「妄想力」に惹かれ、引き寄せている、目につくのかもしれないが。自分自身はというと「妄想力」ではなく「想像力」には長けていると自負している。「次の授業では、こうしてああして・・・そしてこうなって・・・・」「こうすると○○になる、だから△△しておいて・・・・」と先のことを想像(予測)して行動することが大半。また、生徒の誤答例を見て「この文章からこう考えて、この答えを選んだ」と想像は出来るし、大半はドンピシャ。でも「妄想力」と「想像力」は似ているが微妙に違う。辞書などで調べてみると「妄想力」とは、事実・現実・常識を無視して、あり得ないことを考える力。つまり「想像力に、非常識・非日常を加えたもの」と考えると分かりやすいだろう。勉強を教える立場上、当然「想像力」は不可欠だが、人生を楽しく生きていく上や人様と雑談をして楽しく盛り上がるためには「妄想力」が不可欠。周囲の妄想族を師匠として、妄想力を鍛えようと決意を新たにした次第。

2016/08/16 13:58

ゆかぽん

先生も私と同じ、妄想族かと思っていましたが、ブログを読み想像力と妄想力の違いが分かりました。(^○^)先生は、色々な夢をつかんでいってる想像族という気がします。先生の力で、あり得ないような素晴らしい出来事もおきそうですよね。\(^o^)/

2016/8/17 07:51 返信

ゆかぽん

先生も私と同じ、妄想族かと思っていましたが、ブログを読み想像力と妄想力の違いが分かりました。(^○^)先生は、色々な夢をつかんでいってる想像族ですよね。でも、先生の力で、あり得ないような素晴らしい出来事もおきてきそうですね。\(^o^)/

2016/8/17 07:54 返信

スポット@めむr国語専門塾 → ゆかぽんさんへの返信

キャ~!!!今日も最高に嬉しく、元気になるコメントありがとうございます。そうなんです~!自分は妄想族?と思ってたのですが、真の妄想族の方々を目の当たりにすると違いが明確に?!妄想族になり切れないですが、頑張って想像族を極めます!

2016/8/17 12:51 返信

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文章を盛る

8月11日から3日間で「文章の書き方」「作文の書き方」というキーワードで検索⇒国語塾のHPをクリックというパターンが異常に多くなっている。山の日~お盆という時期で、夏期講習が一段落し部活も休みになり一気に夏休みの宿題を終わらせようというケースがほとんどだと想像がつく。さて、自分自身も経験があるのでよく分かるが原稿用紙を3~5枚埋めるのということはかなりの至難の業。では、どうすればいいか?結論を言うと「文章を盛る」ことによってマス目が埋まる。文章を盛るとは一見「大げさに書くこと、書いている」ようだが、厳密に言うと「単語を詳しくすること」「情報量を増やすこと」。例えば「美しい青年」⇒「目が美しい青年」⇒「目がキラキラと輝いている青年」⇒「目がキラキラと輝いていて美しい瞳をした青年」と言った具合に。昨日は読書感想文で行き詰ってしまったという某生徒からのSOS要請があり、「文章を盛る」ことを提案し過去の読書感想文を無作為抽出し、音読して聞かせた。頭脳明晰で物事を一言でズバッと表現する彼にとっては「盛った文章」というのは気恥ずかしい表現にしか聞こえなかったよう(>_<)。冷たく一言「これって単なるイタイ人みたいじゃないですか・・・」。確かに・・・・。そこは割り切って何とか「文章を盛って!」とけしかけてようやくメドがついてホッ。後日、彼に会う時には「女性を口説く時は『盛った文章』で」と伝えようと思う。※明日は夏休みを取る予定で、一日ブログはお休み。明後日から復活予定なので、こうご期待?!

2016/08/14 01:53

期待してまーす!

2016/8/14 14:00 返信

ゆかぽん

読む方は楽しみにしてますが、年に1、2回ほどのお休みで、毎回ためになるお話をありがとうございます。\(^o^)/明日からまた、楽しみにしてます。\(^o^)/

2016/8/15 09:22 返信

スポット@めむr国語専門塾 → Iさんへの返信

嬉しいコメントありがとうございます!期待に添えるよう頑張ります~~~!

2016/8/16 13:32 返信

スポット@めむr国語専門塾 → ゆかぽんさんへの返信

キャー!本当に嬉しすぎるコメントありがとうございます。毎日、好き勝手なことをつぶやいている身にとって本当に有難いお言葉です。

2016/8/16 13:34 返信

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まんが悪い?よい?

「ふるさとの訛なつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく」これは石川啄木の有名な句である。今日からお盆、親戚が集まったりする機会が多く、わざわざ駅でなくても故郷の訛を耳にすることもあるだろう。さて、自分自身の故郷である関西の訛を1つ紹介する。関西には「まんが悪い」という方言があり、意味は「間が悪い(タイミングが悪い)」と似ているが微妙に違う。「まんが悪く」なったのは誰のせいでもなく、人間の制御できる範囲を超えた力によって起こされた結果だ、という意味合いが強い。さて、昨日は「まんが悪い?」出来事が。国語授業は11日までで、昨日から15日までは仕事はオフのため、ちゃっかり引きこもりを決め込んで過ごしていたところ・・・。午後1時頃にインターフォンが鳴り、カメラには超ナイスガイが映っている!文章の添削依頼のため原稿ノートを持参した某生徒。張り切ってドアを開けたのだが、ハッと気づくと自分は室内着、髪の毛ぼさぼさ・・・・。しばらく生徒たちに会えない~と思ってたところ、生徒に会えた嬉しさや彼の頑張りに拍手を送りたい気分はやまやまだが、気が動転して支離滅裂な日本語を話して取りあえずノートを預かった次第。内心「まん悪すぎ・・・」。ところが、この直後から信じられないぐらいの幸運続き。予期しなかった嬉しい☎連絡、メール、友人からのサプライズプレゼント・・・。うーん、昨日は「まんが悪い」日だったのか「まんがよい」日だったのか?!基本的には幸運体質の自分自身、これもひとえにご先祖様のご加護!と感謝して過ごそうと思うお盆時期。

2016/08/13 00:50

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同音異義語

同音異義語は難しく、だからこそ入試やテストでは好んで出される範囲。中学3年生対象の某試験で「司会をツトめる」の漢字を書かせる問があり、某生徒は残念ながら正答にはたどり着くことが出来なかった。よくよく聞くと、きちんと「務める」「勤める」「努める」と3種類をメモしたのだが、そこから迷ってしまったとのこと。同音異義語を思いついたが、どれが正解か迷った時は「熟語」で考えることがお勧め。例えば「務める」⇒「任務」、「勤める」⇒「出勤」、「努める」⇒「努力」のように漢字の意味を想像しやすい熟語を考える。では「司会をツトめる」の場合はというと「任務(任される)」という意味が一番ピッタリくるので答えは「務める」。確かに、必死で司会の言葉を必死で努力して暗記して臨む・・・という場合がないわけではないだろうが、一般的には「任務、役を全うする」といった意味合いが強いので「努める」ではなく「務める」。頻繁に書いていることだが、漢字は表意文字なので迷ったり困ったりした時は熟語を複数イメージすると突破口が見えることがある。是非お試しを。

2016/08/12 11:25

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坊ちゃん

文豪・夏目漱石没後100周年を記念し、2016年名作「坊ちゃん」が嵐・二宮和也を主演でドラマ化、DVD化されたので早速DVDを鑑賞。漱石の教師時代の実体験をベースに描かれた本作の舞台は明治時代、住み込みの女中・清(きよ)から「坊ちゃん」と呼ばれている青年が主人公となる。短気で暴れん坊だが、うそが嫌いで直情型の正義感を持つ型破りな江戸っ子・坊ちゃんが、四国は松山の旧制中学校に数学の教師として赴任。そこで生徒や同僚の教師・赤シャツ、学校外の松山の人々とぶつかり合い大暴れする痛快なストーリーが描かれていた。鑑賞後は「スカッ」と爽やかな気分になったが・・・。ドラマ化するにあたって大衆受けするように坊ちゃんの「良いスポット」に光を当ててストーリーが構成されているが、小説そのものを読むと「親譲りの無鉄砲で子どものころから損ばかりしている」という一文で始まるように実は坊ちゃんは暗い孤独を抱えた青年なのでは?と感じる。ちょっとした冗談を冗談とは取れなかったり、思ったことをすぐに口に出したり、行動にうつしてしまい、そのことによって周囲とうまくいかず「損」をしている。そのことを意外と気もんでおり、実は孤独なのではないか?と感じる。まあ、そういう不安定な部分をもった魅力的な?!主人公の坊ちゃんだからこそ長年、読者から愛されるのかもしれない。そう考えると坊ちゃんは孤独でありながら、実は孤独ではない?!

2016/08/11 11:21

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