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小さな国語塾のつぶやき

愛の反対は無関心?

「愛の反対は無関心」とマザー・テレサ(1910-1997)が言ったとか言わなかったか・・・。これはエリ・ヴィーゼル(Elie Wiesel, b. 1928)の言葉というのが事実らしいが、そんなことはどうでもいい。また、厳密に言うと国語的に「愛」の対義語が「無関心」か?となると異論もあるだろう。ただ、個人的には「愛の反対は無関心」に共感する。どの生徒に対しても愛情をもっているからこそ、熱心に指導し、時には大きな声で注意をすることもあり、さらにはペンで机をバンバンと叩くことも・・・。でも正直に言って①こちらが何か言うとことごとく反論、言い訳をする②少しでも注意をしようものなら拗ねて、自分の殻に閉じこもる、嘘をつく、下手すると逆恨みをする。この2パーターンのタイプには何も出来ない。「今日のテーマは・・・・」と資料を渡そうとした瞬間に拒否され、それに対して何か言っても通じない。ここまでくると「お金をもらっているのだから、取りあえずこの時間は大守りするだけ」と腹を決めるしかない、つまり無関心を決め込んで好きにさせるしかない。むろん、そういうタイプは他の生徒とは一緒にやっていけないので、辞めていただくか、諸所の事情から退塾が不可能の場合は別枠といった処置をとる羽目に。勉強が出来ないことに対して、見捨てたり無関心になることは決してないが、愛情が通じないタイプに関しては無関心になってしまうと同時に哀れみすら感じる。もしかすると勉強面においてのみ聞く耳を持たないのかも知れず、そうであることを祈るばかりだが。何が言いたいか。勉強が出来るに越したことはないが、それ以上に人様からの愛情を素直に受け取れるようになることが大切!

2016/12/09 11:21

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巻変え

塾の教材は、塾教材専門の出版社や商社から買っているのは皆ご存知のことだろう。が、割り増し料金を出せば表紙を巻き変えてくれる「巻変え」というシステムがあることはあまり知られていない。つまり、表紙は違っても中身が同じテキストというのが存在するというわけ。「○○塾」と書いてあるからと言ってオリジナルとは限らないわけで・・・。別に巻変えが悪いとかいいとか言っているわけではなく、自分自身はそれを見越してテキスト類を選ぶようにしている。なぜならば、国語塾だけに通うタイプは少なく大半がダブルスクール(5科目教えてくれる塾+国語塾)というパターンがほとんどだから。他塾のテキストについてはほぼ想像がつくので、基本的に重ならないようにと選ぶようにしている。それでも、出版社がAというテキストとBというテキストでは2~3割を同じ内容、あるいは扱う題材が同じで設問形式を若干替えるということも行っているため生徒たちは「あ、これ知ってる!解いたことがある」という場面もちらほら。そういう場合は正直言ってラッキーだと思っている。生徒は2回同じ問題を解くわけだから自動的に復習が出来る、きっちりとした指導が出来るから。正直言って国語の記述は採点基準が採点者によって変わってくるが、生徒の将来を考えて自分自身は少し厳しめに採点している。本文を丸写しして語尾を若干変えただけは、×も〇も入れずに書き直すよう指導。例えば「主語が入ってない」「指示語の内容をはっきり」と言った具合に。記述の基本は「誰が読んでも分かるように、初めての人が読むことを想定する」なので地道に細かいところまで指導中。生徒にとっては大変だろうが、めげずについてきてくれると必ず大きく成長する事は保証する。

2016/12/08 12:33

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門を叩く

塾用の物品を購入し領収書を書いてもらおうとすると、ほぼ100パーセント「専門塾の門って口いりますか?」と聞かれる。答えるたびに「弟子入りするという意味で『門を叩く』という表現があるよね~」と心の中で毎回つぶやいている。さて「推敲(すいこう)」【意味】詩や文章の表現を何度も練り直すこと、も「門を叩く」という表現が採用されている。唐の詩人、賈島が「鳥は宿る池中の樹、僧は敲く月下の門(鳥は池中の小島の樹の上に宿っている、一人の僧がやって来て月に照らされた門を叩いている)」という自作の詩において「敲く(たたく)」にすべきか「推す(おす)」にすべきかを馬に乗りながら思い悩んでいると、韓愈の行列にぶつかり捕らえられてしまった。
賈島がわけを話すと、韓愈は「敲くにしたほうがよい」と助言し、二人は馬を並べて詩について語り合ったという故事に基づく。【出典『唐詩紀事』】「推敲」の元となった詩では「弟子入りする」という意味ではなく単純に門を叩くわけだが、あまりにも「門」と「問」の区別が出来ないまま大人になった人が多いという現実を目の当たりにすると、生徒たちには先の「門を叩く(弟子入りする)」や「推敲」の由来などを紹介することによってエピソード記憶として定着させようと思う今日この頃。

2016/12/07 01:22

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「例外」を意識する

12月・・・ともなると中三は受験間近で気持ちが焦る頃。あれもこれも出来ていない!となりがちだが、古文や俳句の季語などは「例外」を覚えることを意識すると効率よく勉強が出来る。例えば、古文単語では頻出単語+現代語と意味が違う物(例外)を徹底的に覚える。俳句の季語は間違いやすいものや、気を付けるべきものを覚える。基本的に「花」は春の季語だが、向日葵は夏、鶏頭は秋という「例外」をチェック。また、頻出される間違いやすい季語としては「小春日和」「時雨」(共に冬の季語)!「小春日和」は字から春、「時雨」は雨=梅雨=夏というイメージだが実は「冬」なのでこれは要チェック!決して膨大な季語をすべて覚える必要はない。むろん、将来俳人になりたい・・・というならば別に止めはしないが。どんな単語や季語が大切かなど自分では分からない時は過去問などを解いてチェック、学校や塾の先生などの専門家に聞くのが一番。ちなみにこの「例外」を意識して覚えるということは他の勉強にも役立つ。例えば、中学地理における工業地域の帯グラフを見分ける時など。食品の割合が多い=北九州工業地域、機械類の割合が多い=中京工業地帯(豊田市の自動車産業が盛んだから)、金属=阪神、化学=京葉と言った具合に例外というべき特徴を基に覚えると記憶に残りやすく間違いも少なくなる。ぜひ「例外」を意識してみてはどうだろうか?

2016/12/06 00:58

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記述のコツ

「国立大入試 記述2種必須 短文と80字超」という見出しが昨日の朝日新聞の一面を飾っていた。将来、大学入試を考えている人にとっては「え?」と一瞬ひるむ内容。特に現役学生にとっては「80字!?大変」と思わせるような内容。が、実は意外と長い記述は慣れると書けるもので、それよりも30字~50字の方が難しい。なぜなら少ない字数内に必要な情報を入れなくてはならないから。国語における記述のコツは一言で言うと「要約」なのだが、慣れないうちはついつい「あれもこれも」と情報を入れたくなり字数オーバーとなってしまう。では、どこを省き何を入れるか?①キーワードは必ず入れる②対比でまとめる時は、対比する物同志の共通点、相違点を具体的に!③心情を答える場合はそこに至るまでの理由を明確に、この三点が重要で言うまでもないことだが最終的に見直しするときは「誰が読んでも分かるような文章」にすること。例えば「・・・・するたびに、自分と、ペットとして飼っている犬は本当よく似ていると感じる。」と書いたとする。これだけを読むと「え?この人って犬みたいな顔しているの?それとも犬が人間みたいな感じなの?人面犬?」といじわるなツッコミを入れたくなる。むろん、読む側や採点者側には「おそらく気性が似ているのだろう」などという想像はつくが文章にはどこにも書かれていない。つまり、どこが似ているかという具体性に欠けるのである。正しくは「・・・するたびに」の「・・・」を省いてもいいので「自分とペットの犬は穏やかな気性がよく似ている。」と言った具合にまとめる必要がある。記述は正しい地道な努力を積み重ねることで初めて出来るようになる。

2016/12/05 08:38

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この時期思うこと

例年よりも1か月以上も早くインフルエンザ流行の兆しを見せてみる十勝地方。毎年「インフルエンザ」の文字を見る度に思うこと。①インフルエンザはウイルス性なので、体力がある人は特に治療しなくても1週間安静にしておけば治る➡予防接種や罹患後の治療などはしない。②予防接種してる方が罹患率が低く、もしも罹患しても軽く済むので毎年きちんと予防接種する、罹患したらすぐに医療機関へ③予防接種しても罹患する場合もあるので、予防接種はせず、罹患後に受診、治療。大きく分けてこの3週類の考え方があるなあと。どれが正しい、正しくないはなく、自分の体力に応じて方法を選べばよいと思う。勉強についても「通塾せずに自分で頑張る(頑張れる)」①タイプ、「とくに困ってるわけではないが、ますますの学力向上を期待して通塾する」②タイプ、しばらく様子をみて必要に応じて通塾する③タイプと3タイプに分類されるだろう。が、学年の後半に差しかかかったこの時期・・・さすがに慎重に考えた方がいいだろう。たとえば、①タイプで自然に任せていたが、状況悪化、回復の兆しが見えない、状況が悪化…という場合は速攻で手を打つべき。そうしないと手遅れになるから。かれこれ10年以上前の年末に手の施しようのない状態の中学3年生を受け持ったことがあるが・・・彼の場合は見事に復活し第一志望合格!絶望的な状況でも可能性はゼロではない。また、きちんと手を打つタイプの②でも受診タイミングを考えるのと同様、本人にとって苦手な部分を強化するにはうってつけの時期に差し掛かっている。③タイプに関しても同様。有難いことに、週末ごとに個別指導依頼があったり、冬休みに特別講座開講依頼(2名以上)があり前向きに検討中。苦手部分強化をしたいという場合は、応相談。大切な時期を有意義に!

2016/12/04 10:47

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定期テスト

先週から来週にかけて中学1、2年生は中間テスト、3年生は後期期末テストが実施される。どの生徒も必死で教科書内容にそったワーク類を解いて試験に臨むのだが、結果が出るタイプと出ないタイプがいる。その差は・・・?一言で言うと教科書に掲載されている作品を細部まできちんと理解しているかに尽きる。ワークを解いただけでは「理解したつもり」で終わっていることがある。反復が大切だ!とばかりにワークを2、3回解いたところで下手すると視覚で答えを覚えてしまっていることになりかねない。ではどうすればよいか?ワーク1回目は普通に解いてみる。そして2回目以降は選択肢の問題などは、選択肢部分をすべて隠して口頭で答えられるかどうかを確認する。口頭の場合は合っているかどうかを確認しづらいのでノートに書いてみるのも良いやり方と言える。例えば「敦盛の最期」で、問「直実はなぜ敦盛の首をとりたくなかったか?正しいものを次から二つ選べ」とあったら、選択肢をすべて隠し「敦盛が自分の息子と同じぐらいの年齢だったから」「敵一人の首をとったところで戦の勝敗には関係ないと思ったから」と口頭でスラスラと言える、あるいは書けるようになるまで演習する。ここまでして初めて自信をもって試験に臨むことができ、結果も伴うだろう。また、本文の内容に合うように空欄を埋めるといった問題は、答えは短い単語にすぎないが、実は空欄部分を含む文章全体が大切!空欄に入るべき単語だけ覚えていても文章の内容が頭に入っていなければ理解したとは言えない。

2016/12/03 03:18

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動詞の活用

中学生が苦手とする分野の一つが「動詞の活用形」。学校ではまず五段活用、上一段活用、下一段活用の見分け方(動詞に「~ない」を付ける)を学び、その後にひたすら活用の表を書いたり暗唱したりして覚える。そういった基礎はむろん不可欠だが、活用の表を覚えたからと言って実際の問題を解けるか?というと「否」!必死で表を覚えたにもかかわらず、問題を解けない➡嫌いとなってしまう。なぜ解けないかと言うと上一段活用と下一段活用では未然形と連用形が同じ形をとるから。ではどうすればいいか?活用の下にくる形を覚えると良い。未然形は「ない、よう」に続く、連用形は「で、て、た、っ、ます」、終止形「。」、連体形「とき」、仮定形「ば」、命令形「!」を丸暗記!意外と下に来る語句が重要視されないが、当国語塾では口酸っぱく指導している。これさえ覚えておけば音便変化について知らなくても「で」に続くから「連用形」と答えることが出来る。例えば「​飛んいる」の下線部は「で」に続くので連用形。「開ける」を「開け​よう」と活用させた場合、「よう」に続くので未然形。とはいえ、活用「け、け、ける、ける、けれ、けれ」・・・といった活用を覚えるだけでも大変なのに、下に続く言葉を覚える?!とモードが下がる生徒達。でもご安心を。(財布がなくなったと想定し)「ないよう」とオロオロしている自分を想像する(未然形)。すると意外なところにポンと置いてあり「出てたっ!出てます」とホッとする場面(連用形)、あとは「。(終止)、とき(時)、ば(仮定)、!(命令)」を覚える・・・。文章にすると分かりにくいが、実際の授業ではイラスト付きのプリントを作成して吹き出しを書いてもらいながら楽しく暗記。動詞の活用表+下に続く言葉を覚えて初めて動詞をマスターできるということを肝に銘じてほしい。

2016/12/02 01:29

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冬の雨が三日降れば猫の顔が三尺伸びる

今日は比較的暖かい一日で、雪ではなく雨の日。すっかり道路の雪が溶けたおかげで、雪道の運転に自信がない自分にとってはありがたい日。思わず、朝から珍しくあちこちとドライブさながら用事を済ませた。さて、こんな日にピッタリの諺を1つ紹介する。「冬の雨が三日降れば猫の顔が三尺伸びる(ふゆのあめがみっかふればねこのかおがさんじゃくのびる)」【意味】雨の日は比較的暖かなので、肌寒い秋の日や、寒いはずの冬の日でも雨が三日降り続けば猫の顔も三尺も伸びるほど喜ぶということ。「雪やこんこ」の童謡でも「雪やこんこ あられやこんこ・・・・犬は喜び庭駆け回り猫はこたつで丸くなる♪」と歌われるように、昔から「猫=寒さに弱い」という一般的な常識があるが・・・はたして真実はいかに?自分ではペットを飼っていないので分からないが、猫を飼っている友人に近々聞いてみようと思っている。ただ、個人的には決して雪は嫌いではない。先日ブログで紹介したように「雪」は「雪ぐ(すすぐ)」と言われるぐらいで、雪が積もった状態の景色、特に北海道のように広大な地域が一面真っ白の銀世界というは圧巻である。防寒、雪道運転の安全対策をしっかりしておいての冬の北海道への旅行、是非お勧めである。

2016/12/01 16:35

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指導法

テストの答えは一つだけだが、教え方には正解がない!正攻法で教えても全く反応がない場合は、いわゆる邪道と言われる方法を試すなどして、究極は生徒たちが「分かった」と思えるよう日々努力中。さて、自分自身は幼いころから漢字が大好きで、偏やつくりを見て意味を想像し覚えていったものだが・・・。そういう正攻法で漢字を覚える人ばかりとは限らない。もしかすると身近な人の名前に使われているということがきっかけで覚えるかもしれない。例えば平家物語に「錦(にしき)」という新出漢字があるが、やはりと言うべきか大半の生徒が「綿(めん、わた)」と無意識に書いて、自己採点で○を付けている。「錦」とは「金銀の糸を用いて織った絹織物」➡「糸」ではなく「金」と一応説明はするが、そもそも金糸、銀糸になじみがない生徒達。取り合えず「ラメの糸!」などと言うと微妙な反応・・・・。究極は「テニスの錦織圭(にしこりけい)選手の『錦(にし)』」と言う方が記憶に定着させやすい。また、江戸時代の「元禄文化(げんろくぶんか)」を半数以上が「元緑」「元録」と間違える。これについては「禄」➡「神の恵み、有難いことという意味が込められている、だから『神』と同じ『ネ(しめすへん)』が用いられるのであって、決して緑(みどり)ではない」と強調しているが・・・・。どの程度伝わっているか、かなり怪しい(苦笑)。要するに勉強法は「一つだけ正解」ではないので、自分に合った勉強法、さらには指導者を見つける事が大切。逆に教える立場としては一人一人にあった指導法を常に研究する必要あり。

 

 

2016/11/30 02:41

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