めむろ国語専門塾
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小さな国語塾のつぶやき
量と質
先日、某生徒からこんな質問が。「質より量、量より質、どちらが正しいと思いますか?」これに対して「2択で、どちらかを答える必要があるならば、量より質と答えるよ。でも本当は量と質共に大切。つまり①量と質②量より質③質より量かな」と答え、「じゃあ君はどう思うの?」と逆に質問したら「科目によります。」という明確な答え。さすがはトップクラスの成績を誇り、自分の勉強法を確立している彼らしい返答。何となく聞いてみたかっただけらしい(苦笑)。さて、昨日は長年スポーツ指導をしている方と話す機会があり興味深い話を伺った。その方がおっしゃるには「スポーツは量より質。いかに凝縮して効率よく練習するかが大切。長時間やればいいってものではなく、長時間やりすぎると身体を壊すだけ」とのこと。成程、確かに・・・。スポーツ推薦で高校に入ったものの即刻、体を壊してしまい選手生命を絶たれた友人の顔が何人か浮かんでくる。我々が小中学生の頃は、いわゆる「しごき」的な指導がメインで、とにかく倒れる寸前までトレーニングをするというのがカッコイイという風潮があった。そういう根性論で育った世代が今指導者として活躍しているので部活や団体によっては今だに「とにかく量をこなせ」的な指導がチラホラ。先日書いたが「量にこだわる」部活に所属し、疲れ切ってしまって勉強に身が入らないのは残念なこと。スポーツが「量より質」説が正しいかどうかはスポーツ苦手の自分には分からないが、少なくとも勉強は「量と質」共に大切になるので「勉強量」を確保できるだけの体力を温存しておくことは絶対不可欠だなあと改めて思った。
2017/02/17 01:28
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「主語、主体主」が大切
定期テストの範囲に「助詞、助動詞」が含まれると必ず次のような質問を複数人から受ける。「『れる、られる』はどうやって見分けるのですか」と。結論を言うと動作主(もっとわかりやすく言うと主語、主人公)は誰、何かを見極めること!「れる、られる」には①自発②可能③尊敬④受け身という四つの意味があり、動作主が自分ならば自動的に③尊敬という選択肢がなくなるので、正答率が四分の一からとりあえず三分の一になる。逆に動作主が自分以外ならば①自発になる場合は少ない(100パーセントではない)。まずは四つの内一つを減らし、そこからは内容から選ぶのが一番で、慣れるとすぐに見分けられるようになる。また「う、よう」(勧誘、意思)はどうやって見分けるか?という質問を昨日受けた。これも全く同じで「動作主」を確認し、自分ならば「意思」自分以外、自分以外を含むならば「勧誘」の場合が多い。例えば「私が行こう」は主語が自分なので意思、「私と行こう」ならば「行く」のは自分+相手となるので「勧誘」。実際の問はもっと長い文で書いてあり紛らわしいが、基本は「動作主」が誰か、何か?を見るというコツを覚えておくことが大切。この点は英語にも通ずる部分があり、同じく語学と言う意味では同じ。「主語」は文の基本で重要な役割をするので、文法のみならず何気なく文章を書く時や記述問題においても、書き忘れないよう意識する必要あり。
2017/02/16 13:02
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「青田買い」と「青田刈り」
企業が学生を早い時期に採用することを「青田買い」というが、本来の意味を選んだ人はなんとたったの32.2パーセント、選択肢の中の「青田刈り」を選んだ人が42.2パーセントだったそうだ(2014年度「国語に関する世論調査」より)。先日、某生徒に「公務員などは公平に採用試験があるけれど民間は『青田買い』が行われることがあるよ」と言うと「え?『青田刈り』ではないんですか?」と聞かれた。確かに見た目も発音も似ているなあと思いながら聞いていた。「青田買い」とは、元々は収穫量を確保するためや価格の高騰にそなえるため稲が実る前に田を買い取ることで、稲が実る前に田畑を買い取ることを指す。このことから、現代では優秀な人材を卒業前に採用するといった行為に使われる。一方「青田刈り」とは、城の周りの稲を実る前に刈り取ることで食糧を不足させるという兵糧攻めの1つという意味。現代では、米や野菜の相場の低下を抑えるため、収穫前の作物を刈り取って生産調整する場合などに用いらる。「前もって」という点は同じだが目指すところが逆。「青田買い」は良いものを確保するために行うが「青田刈り」は「出来過ぎないため」の調整。。。そう考えるとやはり優秀な人材を確保するための言葉としては「青田買い」と正しく使いたいもの。さ、そろそろ塾生の「青田刈り」ならぬ「青田買い」を考える時期、午後からチラシ配布の手続きを行う予定。ファイト!
2017/02/15 11:02
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諦めるのは来年の今!
先日、超優秀な中3生二人に影響を受けた2年生の保護者からご連絡をいただいた。先輩方に刺激を受けて「自分は到底、希望しているところには成績が届いておらず無理」みたいにネガティブになってるとのこと。逆にこれはチャンス!落ち込んだら後は気分も成績も上がるだけ!ジャンプするには一度膝を曲げてからの方が高く跳べる!とはいえ「あ~もうだめ、疲れた」とそのまましゃがみ込むタイプも世の中にはごまんと存在するのも事実。だが、連絡を下さった親子は前者だと信じている。現中3でダメもとで理想の学校に願書を出したが実力がつかないまま入試本番目前・・・ならばさすがに「記念受験しよう。諦めよう」という発想になっても仕方がないが、ちょうどあと一年!諦めるには早すぎる。周囲も頑張る時期なので下剋上しようと思うと普通の努力ではダメで人一倍、いや人の3~5倍努力しなくてはならないだろうし、時には心が折れそうになることもあるだろう。そんな時は周囲に愚痴る、国語塾に来てもらえば「爪の垢」をお分けする(苦笑)。良い意味で「諦めの悪さ」は天下一品!と自覚がある。冗談抜きで、可能性が0でないならばまだまだ諦めるのは早い!正直言って自分の場合は入試ではないが、就職試験時に希望する組織は採用0宣告・・・・結論を言うと欠員が出て第一希望に就職した。こう書くと「いいなあ」と思われるかもしれないが、実はこの欠員云々で就職が決まったのは大学を卒業した直後。4月からフリーター?!と覚悟を決めた矢先の奇跡(今、振り返ってもヒヤヒヤもの)。世の中何が起こるか分からない、その点、勉強への努力は裏切らないのでファイト!
2017/02/14 17:43
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恩送り
最近「恩送り」という素敵な言葉を時々耳にする。この言葉は故作家、井上ひさし氏が著書で紹介されたことから少しずつ広まっていったらしい。「受けた恩を直接相手に返すのではなく、周りの誰かに送るという意味。送った恩は巡り巡って、恩を受けた人や家族や友人に返ってくる。『恩送り』の巡り合わせが、たくさんの人を幸せにする。そういう意味らしい。『らしい』と書いたのは、辞書に出ていなかったから。江戸時代にあった言葉らしい。(「井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室」P261~P263)」。さて先日、生徒A「合格したから、もう塾(←大手塾)には行かず遊んでるだ~(※国語塾には不定期で通塾)」生徒B「そうなんだ。自分は合格しても塾(国語塾ではない別の総合塾)に来るように塾長に言われているよ。(この生徒は近々推薦入試を受験、合格予定!!!)」生徒A「え~。自分は塾に行ってる暇なんてないよ。異常なまでの難しい数学の宿題を既に出されててそれをしなくてはならないし!!!」・・・。その後何気なく生徒Bに「塾長命令だから従うの?(無理しなくていいんじゃない?)」的なことを言うと「だって、長年お世話になってるから恩返ししたいし・・・」。素直でまっすぐな生徒B的な発言だなあと思いつつ「恩返しも大事だけど、恩送りもありだよ。受けた恩を別の人に送るのも素敵だよ~」と余計な(?)発言をしてしまった。よくよく聞くと塾長に言われたから・・・ではなく自分の意思で合格しても通塾するとのことで「それなら納得!いいことだよ~、頑張ってね」とホッとした。若い子たちは恩を受けるのは当たり前、将来人様の役に立つ、人様に喜んでもらえるような仕事などをすることによって十分「恩返し」ならぬ「恩送り」出来るよ~と言いたくなった出来事であった。
2017/02/13 03:10
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指示語
指示語、いわゆる「こそあど」言葉は基本的に「前」を指すということは小学校の頃から学校、塾、親から聞いて知っている生徒が多い。直前を探して答えが見つからなければ少し前、それでも見つからない時は後ろから探すという解き方も比較的早いうちから習うし、国語塾でも具体的な問いを使って実践している。では、このようなテクニックを知っているから正答率が高いかと言われるとそうでもない。さらにここから知っておくべき発展形がある。それは①説明文や論説では、文中の表現をほとんどそのまま使えることが多い②小説では比喩的表現を分かりやすい言葉に置き換える③文末は「~こと」「~もの」、名詞で終わる、という三点を知っておかないと指示語の問題には太刀打ちできない。「それ」のさす内容を5文字で・・・といった比較的短い答えの場合は簡単だが、「それ」とはどういうことをさすのか?30字以内、40字以内、50字程度で書け、といった記述になるとパニックしてしまい不必要に語順を変えてみたりしてミスをしてしまいがち。倒置法が使われていたり指示内容が長くてまとまりにくい時はともかくとして、そうではない時は語順は本文に忠実に!が基本。指示語に限らず国語の問いのヒントは本文にあるということを常に念頭に置いておくことが大切。
2017/02/12 03:13
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神ってる
「神ってる」は2016年にプロ野球選手が使ったことで注目を集めた言葉で、いわゆる「神がかっている」(神懸っている)さまを表現する省略表現である。先日のS君の対応はまさに「神ってる」という言葉がぴったりであった。無事に特別推薦に合格したS君は合格した学校から既に宿題を配布されており、それらをこなすためもあって国語塾を継続する!と頑張っている。先日振替で来ていたT君に対してS君は授業終了後に面接アドヴァイス、さらには面接の練習を行ってくれた。その対応が「お見事」の一言で、まさに「神ってた」。完璧に面接問答集を作って暗記しいているT君はついつい棒読みで答えたところ、「何、そのお経みたいな言い方!ダメ!」と上から目線で言う指導者を横目にS君は「面接官の質問に答えるというよりも、年上の人と話すような気持ちで!」と分かりやすいアドヴァイスをしてくれる。また「分からないことは正直に分からないと言った方がいいよ。変にごまかすのがよくない」「○○と聞かれたら、必ず△△って突っ込まれるから練習した方がいいよ。実際に僕も聞かれたよ。僕は…と答えたよ」「その答え方はマズイ。なぜなら・・・」などなど、本物の面接官さながらの素晴らしい練習を続けてくれた。T君共々感謝と感心しつつ、練習を続けていたところ真顔で「では、質問を変えます。あなたは食べ物の好き嫌いはありますか?」とS。答「はい、ナスビが嫌いです」真剣に答えるT。変な質問だなあと思いながら聞いているとさらに「では、その嫌いな食べ物を食べられるようにするにはどんな工夫をすればいいですか?」答「なすびをヨーグルトに混ぜて・・・」。と、さすがにここでたまりかねたS君「まさか、こんな質問なんてされるわけないよ~~~冗談だよ」と3人でお腹をかかえて大爆笑!いや~、前半のアドヴァイス、真顔で冗談を言う最後のオチ、どれをとっても素晴らしい対応であった。S君ありがとう!3日連続で真夜中まで頑張ったT君。慰労会、お祝い会をしようと皆で計画中。少人数の小さな塾だが、個性豊かな素晴らしい生徒に囲まれて本当に幸せ!
2017/02/11 04:15
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勉強の不安は勉強で・・・
入試や試験を目前にすると不安になるのは当然、不安にならない方がおかしい。さて、いつも明るくてあらゆることに対して前向きな某生徒が、先日珍しくネガティブに・・・。大抵「こんばんは~」と入ってきた瞬間に生徒達のその日の体調や様子がある程度分かるのだが、彼に関しては油断していた・・・。たまたま、某ブログで紹介されていたい中3レベルの興味深い数学の問題を、生徒が来るまでの空き時間に解いたため、何気に彼にもそれをクイズとして出してみたところすぐに連立方程式を作った(ちなみにその式は正解)☜さすが!が、そこから行き詰ってしまいネガティブに。。。。(申し訳ないことをしてしまったと反省)。ヒントを言って、さっさと切り上げてから定刻に授業開始。その生徒は来週に推薦入試を控え、準備万端、おそらく大丈夫なのだが「受かる受かるって言われて落とされたらどうしよう」などなどネガティブ発言のオンパレード。テキスト演習終了後に今までの面接問答集をまとめたノートを一緒に再確認し、さらに掘り下げて文章作成し、何を聞かれても自信をもって答えられるようにあれやこれやとまとめた。推薦で合格することを想定し今月の後半の通塾日を前倒しにして詰めて通塾するよう提案、そうすることで合意。自分の時もそうだったが、ほぼ合格確実という状況でも本番が近くなると訳も分からない不安になるもの、それらをどうすれば少しでも減らせるか?勉強しても不安、勉強しなければますます不安・・・ならばとにかく最後の最後まで勉強(対策)をする方が良い。これだけやったんだから大丈夫、やれることはやったと自分で自分に言い聞かせることが出来るし、結局は勉強の不安は勉強(対策)でしか解消できない。今日は本番さながらに真面目に質疑応答で面接練習予定。
2017/02/10 04:01
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嬉しいサプライズ!
「先生、これおばあちゃんから・・・」と授業終了後にソッと某生徒から手渡されたものは、短歌の作品を収めた立派な本。彼の祖母が長年、短歌を詠んだり随筆を書いてらっしゃり腕前はプロ級だということは以前に聞いていたのだが、まさかこんな立派な作品集を20年前に出版されていたとは!てっきり貸してくれるのだろうと思って喜んでいると、なんとなんとプレゼントしてくれるとのこと!嬉しくて、早速中身を開くとどれもこれも逸作ぞろいで、生徒のノートチェックをそっちのけで思わず読みふけりそうになった。ちなみに先ほどまでワクワクしながら一首ずつ楽しませていただいたのでこんな時間(現在午前3時)にブログを書いている。31字と言う限られた枠の中に、心の思いの丈を凝縮しているので、恐ろしいまでの迫力で心に響いて来る!現代短歌では31文字という定型にこだわらず自由に作品を読むことも「あり」のようだが個人的には、31字という枠の中に入れるからこそ、言葉を工夫し、心の内を表すためのピッタリの言葉が生み出され読み手に感動を与えると思っている。いただいた作品集は定型にあてはまっている作品がほとんど、しかも看護師としてご活躍の時期のことを詠んだ歌が多いため、きれいごとではない「命の重み」が文字を通して伝わってき、改めて「文字」「表現」の持つ影響力、重みを感じる。生徒のおばあ様、生徒にはただただ感謝。
2017/02/10 04:01
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大人の文章講座
今日(8日)は4か月ぶりに大人対象の文章講座(マンツーマン)予定で、今から楽しみだ!転職希望の女性からの依頼で、就職試験先に「志望動機」や与えられたテーマについての作文を提出する必要があるそうだが、どうにも文章が書けない!とのことで、依頼を受けた。詳細は午後になってみないと分からないが、①大事な場面のお手伝いをさせていただける②異業種について自分が学べるチャンス(資料を持参していただける予定なので)③大人の方は自腹を切って習いに来てくださるという事情もあり、とにかく熱心な方が多くこちらも最高に熱くなる、以上3点の理由から楽しみで仕方がない。実は11月に「大人向けの文章講座」に関するチラシを近隣の町に配布しているのだが、今回依頼を受けた方がお住いの地域にはチラシを配っておらず、たまたま?問い合わせをいただいたらしい。問い合わせ時に詳細は口頭でお伝えしたものの、チラシ自体が手元にないため来て頂いた際にお渡しできない。というのが前回までは印刷会社➡広告配布会社➡各戸へという何とも楽な方法を取っていたため手元に一枚もチラシがないというとんでもない状況が発生している。今年から仕事の幅をどんどん広げていこうと思っている自分にとって今回のことは、楽しいのみならず反省点が浮き彫りになった。早速、前回のチラシを増刷依頼し何十部かは手元に置き自分できちんと手配り、手渡しで真面目に宣伝しようと反省。仕事として当たり前のことすら出来ていない・・・と笑われそうだが、失敗から学ぶことが大切!と開き直って今日からもますます精進。
2017/02/08 01:27
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コメントありがとうございます!その節は本当にお世話になりました!いやはや、相変わらずどんくさいでしょう?自分でも苦笑いですが、近々チラシが👍に入る予定です。ぜひぜひお渡しいたしますので講うご期待です(笑)
2017/2/9 03:04 返信
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