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小さな国語塾のつぶやき

行間を読む

国語において、「行間を読む」という言葉がある。意味は「文章に文字では書かれていない筆者の真意や意向を感じとる。」となり、前後のニュアンスや心象風景、登場人物の動作などから読みとらなくてはならない。これにはちょっとした訓練が必要なのだが、そもそも日本人は「間(ま)」を大切にする人種だと思う。お芝居でも、講談でも、歌でも、踊りでも、間をはずすと、とんでもない「間違い(まちがい)」を起こす。武道でも「間合い(まあい)」をとることをやかましく教える。「行間を読む」=難しいという意識のみならず人間性を成長させる手段としてぜひ身につけたいものだ。

2014/09/28 16:00

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「秋の七草」

あまり知られていないが、「秋の七草」というのが存在する。「春の七草」は無病息災を願って「七草粥」として食べるが、「秋の七草」は観賞して楽しむ植物で、現在一般に言われている「秋の七草」は、万葉の歌人、山上憶良(やまのうえのおくら) が二首の歌に詠んで以来、日本の秋を代表する草花として親しまれるようになったとされる。秋の野に 咲きたる花を 指折(およびお)り かき数ふれば 七種(ななくさ)の花(山上憶良 万葉集  一五三七 巻八)意味:秋の野にとりどりに咲く花を、指を折りながら一つひとつ数えてみると、七種類の花がありました。萩の(が)花 尾花 葛花 瞿麦の(が)花 女郎花 また藤袴 朝貌の(が)花(山上憶良 万葉集  一五三八 巻八)読み: はぎのはな おばな くずはな なでしこのはな  おみなえし また ふじばかま あさがおのはな。秋という季節は古来の日本人の感性をくすぐり、好まれる季節のようだ。紫式部が書いた「源氏物語」内に登場する季節は秋が圧倒的だという。

2014/09/27 03:59

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古文の「ぬ」

「来ぬ人をまつほの浦の夕なぎに焼くや藻塩(もしほ)の身もこがれつつ」(藤原定家)は百人一首におさめられている歌で、訳は「 いくら待っても来ない(約束の)人を心待ちにして私は、あの松帆(まつほ)の浦の夕なぎのころに焼く藻塩が焦(こ)げるように、恋しさに身も焦がれ続けているよ。」となる。「来ぬ」の訳は「来ない」という打ち消し、昨日紹介した「秋来ぬと目には・・・」の「来ぬ」は「来た」という完了の意味。つまり古文の「ぬ」には「~ない」という否定の意味と「~した」という完了の意味があるので両方を覚えておく必要がある。簡単な見分け方としては「ぬ」の後ろに名詞が続けば否定で訳すとよい。詳細は中学生授業で。

2014/09/26 12:31

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目にはさやかには見えねども

「秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる」(現代語訳 秋が来ているのを目にはっきりと見ることはできないけれど、風の音で秋の気配を感じて驚いた)は古今和歌集にある一首であるが・・・。ふとこの句が「国語の能力」と共通する部分がある?!と勝手に解釈をした。国語の能力というのは一日勉強したからといってすぐに身につくものではなく、はっきりと身についたとはなかなか実感できないが、気がついたら解けるようになっているものなのだ。他の科目だと公式や決まりを覚えた瞬間に今まで解けなかった、知らなかった問題をスムーズに解くことができるようになるが、国語に関しては「解き方の決まり」を習ったとはいえすぐに完璧に使いこなせない。それなりに訓練が必要だが、必ず必ず「気が付いたら出来てた」となるので自分を信じて前進あるのみ。
 

2014/09/25 01:40

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対比的思考

「詩」は短いこともあり、一番読みやすいが解釈が一番難しい・・・と日ごろから生徒に言っており、またそれを実感する今日この頃。「詩」の問題を予習していると時として迷ってしまうことがあるのだが、そういう時こそ原点に戻って、国語の基本である「対比」を用いて問題を解くことがしばしば。さて、何事も「裏があるから表がある」のであって片方だけが存在することはあり得ない。陰があれば陽があり、陽があれば陰があるように、互いが存在することで己が成り立つ考え方が「陰陽」思想。(←まさに対比)この陰陽道についての面白いことを聞いたのでここで紹介する。陰陽道の陰の最高数字は8、陽の最高数字は9。陰陽道に長けていた聖徳太子が、ゆえに8と9を足して憲法を17条にしたという。なるほど、5,10、15ではない17という中途半端な数字になったのはそういう理由があったのかと妙に納得。真偽については聖徳太子本人に聞くしかないのだが。

2014/09/24 02:15

ヒデ@マニュ

17は何かの倍数ではない「素数」なので中途半端ではない、と感じる感覚の人もいます(自分)。13の次の素数は17。五七五も足すと17。
17が気になってきました!

2014/9/24 08:33 返信

スポット@めむr国語専門塾

コメント有難うございます!ププッ、一行目では思わず笑ってしまいました。さすが、鋭い感性をお持ちだなあと感心しています。と同時に思わず俳句がますます身近なものになってきました。有難うございます!

2014/9/24 13:13 返信

ヒデ@マニュ → スポット@めむr国語専門塾さんへの返信

ちなみに、五七五七七も足した答えは31。これも素数ですね!月の日数でもあります。不思議^ ^

2014/9/24 22:52 返信

スポット@めむr国語専門塾 → ヒデ@マニュさんへの返信

コメントありがとうございます。そうなんですよ~。今週は小学生クラスは「短歌」を学習予定で、その準備をしつつヒデ@マニュさんと同じこと(素数の部分)を考えていました。色々と知れば知るほど不思議が増え・・・楽しいです。

2014/9/25 01:01 返信

ヒデ@マニュ

算数と国語を対比して考えるのも面白いですね!

2014/9/25 08:26 返信

スポット@めむr国語専門塾

コメントありがとうございます。仕事を始めてから、「あれ?数学と通じることがある?」と気づき面白いです。

2014/9/26 12:22 返信

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参考文献

自分自身にとって「面白い」と思える本を探す方法としては、新刊、ベストセラーチェック、友人との情報交換を通して「おっ、面白そう」という直観を信じることがあげられる。さらには現在進行形で読んでいる本の巻末にある「参考文献」を見ることにしている。これが意外とヒットするのである。現在、読み進めている本は「阿蘭陀西鶴(朝井まかて著)」、江戸時代に活躍した歌舞伎、浄瑠璃の脚本を書いた井原西鶴の生きざまについての作品。今までは井原西鶴=脚本家「好色シリーズ」といった漠然とした知識だけだったが本を読むことによって、妻が若くして亡くなった、盲目だがしっかりした娘がいるなど「へーっ、そうだったんだ」と興味がわいてくる。次は「現代語訳 好色五人女(吉行淳之介 丹羽文雄)」(←参考文献より)を読んでみようと今からワクワクしている。巻末の参考文献に目を通してそこから派生する・・・ぜひお勧めである。

2014/09/23 03:14

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情熱大陸

数年後に「情熱大陸」に出演しようと勝手に決めた(笑)。北海道芽室の小さな小さな塾が一躍有名になるっていいなあと朝から妄想中。国語塾から芥川賞か直木賞を受賞する作家を輩出?!と計画中。冗談?はさておき、昨晩の「情熱大陸」(ゲストは青藍義塾 塾長 坪田信貴氏)を見て感じたことは・・・指導者と生徒との信頼関係がいかに大切かということ。どんなに素晴らしい指導法、教材を使用したとしても本人が頑張らなければ、それは単なる「宝の持ち腐れ」になるだけ。その点、坪田氏は心理学を応用した指導法、生徒を惹きつけるための術を身につけ、さらには塾講師への教育を徹底しており素晴らしいと舌を巻いた。自身も若い期待の星を育てるために、日々精進。

2014/09/22 11:21

ゆかぽん

きゃー♪情熱大陸楽しみにしてます。私たち親子も、見切れる形で良いので、映りますから。\(^o^)/こんな変な親子もいる。と、たっぷり写ったほうが良いかな?(^-^)

2014/9/22 19:37 返信

スポット@めむr国語専門塾

素敵なコメントありがとうございます(笑)。むろん、たっぷりと映っていただく予定です(爆笑)。しかもしかも、日本で受賞の次は当然・・・ノーベル文学賞でしょう~!!!!!一緒に受賞旅行しましょうね!

2014/9/22 23:36 返信

ゆかぽん → スポット@めむr国語専門塾さんへの返信

ノーベル文学賞作品は、めむろ国語専門塾の先生の添削で完成した作品だった。という前代未聞でいきましょう。印税で揉めませんように。\(^-^)/

2014/9/23 22:05 返信

スポット@めむr国語専門塾

本当に素敵なコメントありがとうございます。いいですね~~~、素晴らしいです!ぜひぜひ実現させましょう。うーん、印税に関してはきちんと専門家に相談して双方にとって納得いくように・・・とどんどん妄想が膨らんでいます(笑)

2014/9/24 02:17 返信

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一所懸命

「一生懸命」という言葉があるが、元は「一所懸命」といった。これは鎌倉時代の武士が己の土地(一か所)を文字通り懸命に守ったところからできた言葉である。時代とともに「一所」という言葉の意味が次第に忘れられたため、それと音が似ている「一生」という別語と混合され、置き換わって普及した。本の中で時々「一所懸命」という表記を見かけることがあるが、決してそれは誤植、間違いではないのである。では、自分が文章で書く場合に張り切って「一所懸命」と表記するならば、読み手、相手に教養がなければ通じず、逆に間違っていると指摘されかねない。もし相手に教養があり、通じたとしても「キザな人」と言われかねないかも。そでも正統派として貫くか、波風立てずに世間の通用語を使うか・・・由来を知ってしまったからこそ生じる悩みである?!

2014/09/21 04:12

ヒデ@マニュ

ちょうど今日こんな記事 http://news.livedoor.com/article/detail/9276143/ を見つけました。「私は先生の教え子です」という表現が間違えていても、「先生に師事しました」「先生の薫陶(くんとう)を受けました」なんていう表現はなかなか使えません(T-T)

2014/9/21 16:52 返信

スポット@めむr国語専門塾

コメントありがとうございます。記事見てみました・・・。いや~勉強になりました。確かに「先生の薫陶・・・」とは思いつかない表現。さらには「お勘定」とは言いにくく、ついつい「お愛想」と言いたくなりますね。日本語って難しいけれど奥が深くて楽しいです。

2014/9/22 11:26 返信

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日本人の感性

春分の日と秋分の日を挟んで前後7日間をお彼岸といい、先祖供養をし、ぼた餅やお萩をお供えするというしきたりが日本にある。お萩とぼた餅は呼び名が違うために別の物だと思われがちだが、実は同じ食べ物(ぼた餅はこし餡、おはぎは粒餡という若干の違いはあるが)。ぼた餅は「牡丹餅」とも書かれ、牡丹の季節「春の呼び名」、お萩はその名のとおり萩の時期「秋の呼び名」である。春と秋、季節にちなんで名前を呼び分けるのは豊かな四季を持つ日本人の粋だとつくづく感じる。四季がはっきりした日本だからこそ育まれた感性、引き継いでいきたいものだ。というわけで、感性を磨く?一環として小学生クラスでは今月は「詩」、「短歌」を勉強予定。

2014/09/20 14:13

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伝統

日本各地の郷土色あふれる伝統野菜の人気が復活している。素朴でユニークな見た目や、力強い味が食欲をそそるのだという。専門通信販売やレストランも登場し、伝統野菜の出番が着実に広がっている、そうめんカボチャ、からとり芋、大浦ゴボウ、ハンダマ(水前寺菜)などなど。。。とテレビで放映されていた。美味しいからリピート率が高く、じわじわと広がりつつあるそうだ。いいものはいったん廃れてもまた復活するチャンスあり?!さて、最近はメールが普及し、手紙を書く人が格段に少なくなっており、かく言う自身も「早い、手軽」という事情から特に仕事ではパソコン、メールは欠かせないが、正式な文書、お礼状はすべて手書きの文書。なぜなら時候の挨拶、頭語と結語などの伝統的な約束事は日本人ならではの細やかな心遣いが込められているからである。忙しい日常、時には日本人の伝統を省みて「文(ふみ)」をしたためるのはいかがだろうか?

2014/09/19 01:41

ヒデ@マニュ

時候の挨拶など、きちんと学びたいです!
同じような思いから意図的に「筆」を使うようにしていましたが、最近すっかり忘れてしまっておりました f^-^;

2014/9/19 08:46 返信

スポット@めむr国語専門塾 → ヒデ@マニュさんへの返信

コメントありがとうございます。そうなんです。。。使わないとすっかり忘れてしまいます。きちんともう一度自分自身も学ぼうと計画中です。お互いに頑張りましょうね~。

2014/9/19 23:49 返信

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