めむろ国語専門塾
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小さな国語塾のつぶやき
キャラクター対比
去年、大ヒットしたディズニー映画、「アナと雪の女王」の続編が4月26日から全国ロードショーという。それに先駆け、「アナと雪の女王」の続編文庫本が3月に2冊同時発売されている。ディズニー史上初のダブルヒロイン、すなわち、2人のディズニープリンセスを主人公とする作品であるが、なぜこんなにヒットしたのか?それには沢山の要因があるだろうが、そのうちの一つがダブルヒロインのキャラクター設定が素晴らしいことだと思う。クールで落ち着いた姉のエルサ、それに対して人懐っこくて誰ともすぐに仲良くなれるアナという全く違った、ある意味対比的なキャラクターの設定がお互いの魅力を引き立てている。このような対比的なキャラクター設定で代表的なのは、コナンドイルのシリーズの登場人物「シャーロックホームズ」と「ワトスン」であったり、世界各国で大ベストセラーとなっている「マジックツリーハウス」シリーズの主人公、兄の「ジャック」と妹の「アニー」などなど。他にも数え上げれば枚挙にいとまがない。物語を楽しむとき、あるいは自分で書く時に「対比」を意識してみると違った観点から面白さを味わえる?!
2015/04/20 14:53
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情報
2月28日のブログで、北海道赤平市にある「植松電機」の専務、植松努氏について書いた。彼の講演動画が再生120万回を超えたと4月18日付の朝日新聞に載っていた。実はこの動画はかなり前に本州の友人からの紹介で、既に見たもので、記事の見出しを見た瞬間に思わず興奮。北海道にこんな素敵なヴィジョンの会社があるということを誇りに思う気持ちと、こうして記事になるとますます動画再生が増える、そのことによって元気になる人が増える・・・と嬉しかったからだ。自分自身は何か月も前に遠方の友人から動画を教えてもらっており、そのことに対して改めて感謝すると同時に、現在の情報社会、いい情報のみならず良くない情報も一瞬にして世界中に発信されてしまうことに対しての恐れの気持ちが生じる。人によって「よい」「悪い」、「役に立つ」「役に立たない」の基準は違うわけだが、少なくともマイナス情報を受け取って翻弄されないようにと強く肝に銘じた出来事であった。
2015/04/19 04:04
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枕詞
4月中旬だが、ここ2、3日寒い日が続いている。早く暖かい日が続いてほしいと個人的には思うが、桜開花のためには寒波が必要・・・なので、ここは「忍」。さて、春の日にふさわしい名句を一句紹介する。「ひさかたの 光のどけき 春の日に 静心(しづごころ)なく 花の散るらむ 紀友則(33番) 『古今集』春下・84【 現代語訳 こんなに日の光がのどかに射している春の日に、なぜ桜の花は 落ち着かなげに散っているのだろうか。】 情景が目に浮かぶ、非常に視覚的で華やかな歌でありながら、同時に散り行く桜の哀愁もどことなく感じられる(対比)、また桜が散る様子を擬人的に表現しているという素晴らしい歌で、紀友則は古今集の撰者だったが、この歌は古今集の中でも特に名歌とされていたという。さて、書き出しの「ひさかたの」は「光」にかかる枕詞。枕詞のペアは頑張って覚えなくてはならないが、そんな時に役立つのが百人一首。再三述べているが、百人一首は古典を勉強する上でとっても役立つ教材になる。というのが、枕詞のペアだけを覚えようとしても大変だが、枕詞が使われている和歌そのものを何度も詠み、できることならば暗唱するぐらいになると自動的に枕詞のペアが頭に入っており、さらには他の重要表現なども学ぶことが出来るからである。ちなみに百人一首の中で使われている枕詞は次の物である。・しろたへの→衣、雪・あしひきの→山・ちはやぶる→神・ひさかたの→光、雲居。これらの全文については各自で確認を。
2015/04/18 03:47
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虹
木曜の小学生の夜クラスでは、授業終了後に生徒たちが自ら「漢字クイズ」を考え、ルールもきちんと決めて出題。出題者が勝ったら出題者側にポイント、解答者が勝てばむろん解答者にポイントが付き、皆で競っている。昨日のお題は「虫編」で、「蠅」「蚊」などが問題になり、「蚊」は分かったのだ「蠅」はかなりの難問だった。ちなみに折角「蚊」は分かったのだが残念ながら「一回休み」というペナルティーのため解答権はなかった・・・(残念)。さて、ここ2,3日雨模様の十勝、晴れ間が広がると美しい「虹」を見ることが出来るのでは?と今から楽しみなのだが、ふと「虹」はなぜ「虫編」?と疑問に思い調べてみた。虹とは「虫」(=へび)+音符「工」(=つらぬく)。にじを、空にかかる大蛇に見たててできた文字。(岩波書店 『広辞苑』)中国語では、虹を蛇や竜の一種と見なす風習が多いことから・・・で思わず納得。確かに、雨上がりに突然空に長い美しい光が現る⇒龍神の仕業と昔の人が考えたのだろう。今は科学で証明されていることでも、証明される前にはいろいろの想像をめぐらせて伝説を作ったことは素敵なことで、目に見えないものに対して、いい意味で畏敬の念を持つことはいいことだと感じる。
2015/04/17 13:01
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色眼鏡
話題になっている本などは基本的に読むようにしており、気に入ったら同じ著者の本、さらにはブログなども読むようにしているのだが・・・。印刷された本の内容が自分にとって良い印象であればあるほど、著者に対してのイメージが勝手に先行してしまいブログを読んで幻滅することも。物書きと呼ばれる人は沢山の「引き出し」を持っており、どれもがその人自身だとは頭では分かりつつも、ついつい一作品やシリーズものでその人を判断しがち。いわゆる「色眼鏡」で見てしまっており、それを覆されると幻滅するのである。春という時期は様々な出会いがあるのだが、くれぐれも一面的な「色眼鏡」で見ないようにと心がけたいもの。また逆に自分自身を人にアピールするときには沢山の「引き出し」があるということを意識すると世界が広がるのかなあと思う今日このごろ。「陰陽師」シリーズで有名な作家、夢枕獏氏は次のように言っている「いちばんれているときにこそ、違う作風も書けることを証明しなければいけない。」(秘伝「書く」技術より)
2015/04/16 13:44
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「言い換え」訓練
国語の問題を解く、文章を書く時は「言い換え」を見つけたり、使ったりすることが大切。例えば「・・・はどんなことを指していますか?」「~~を別の表現で表しているところを○字で抜き出しなさい」などは、まさに典型的な「言い換え」を探す問題。また、文章を書くときには相手に強く印象つけるためには何度も繰り返し主張を書くことになるのだが、同じ言葉ばかりを延々と書くとしつこくなるので、さりげなく「言い換え」を使いつつ書き進めることいなる。さて、この「言い換え」の練習は国語以外の科目ででき、またそれがかなりおすすめ。例えば、中学数学において「垂直な二直線の傾きの積は-1である」と教科書や参考書には書いてある。与えられた直線がy=3x+1だったとする。この直線に垂直な直線をy=ax+bとおき、3×a=-1・・・と解くのが一般的だが、ここまではたいていの中学生はできるのだが方程式を解くときに-(マイナス)や分数になることによって三分の一の生徒がミスをおかす!!!(←もったいない)。そこで「垂直な二直線の傾きは、与えられた元の式の『-逆数』が二直線目の傾き」と言い換えると見事に正答率が上がる!!!この例題の場合、計算しなくてもy=3xの3に着目して、3の「-逆数」⇒「-3分の1」と見た瞬間に答えが出る。覚えにくい内容などを自分なりに「言い換え」ることによって国語の訓練はもちろん、あらゆる点において理解が深まる。
2015/04/15 13:26
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人たらし
「人たらし」の意味が本来の意味とはかけ離れて、良い意味で使われていると昨日書いた。では、なぜ「人たらし」という言葉だけがよい意味で使われるようになったのか?作家、司馬遼太郎氏は著書『新史太閤記』の中で、豊臣秀吉が成功した理由を「人たらし」の天才であったからと記していることが影響しているらしい。かくいう司馬氏自身が周囲を魅了してやまない「人たらし」だったと作家の田辺聖子氏が言っている。「人たらし」であるためには天性の才能はもちろんだが、後から身につけることが出来る「相手の興味を持ち、話をよく聞く」「ウィットな会話力」「細やかな気配り」「笑顔」・・・等のコミュニケーション能力を磨くことだろう。特に若い世代は、教科書はもちろん、テキスト、趣味で読む本などなどから「おっ」と思えるような表現を盗むことによって語彙力を増やし、ウィットにとんだ会話力を磨くことが「人たらし」術を身につける助けになることは間違いない。面倒に感じる勉強だが、自分磨きだと思って前向きに取り組んでほしい。
2015/04/14 12:30
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「言い得て妙」「人たらし」
昨日、友人からのメールに返信をしようと思ってあれこれと文章を打ち、その中に「言い得て妙」という表現を入れて送信。後でふと、自分は相手の表現が素晴らしかったので褒めるつもりで「言い得て妙」と書いたのだが、最近では「妙」という言葉は「奇妙」と言った具合に「変な」という意味で独り歩きしているなあということに気付いた。そもそもは「妙」という字は「このうえなく素晴らしい」という意味の方が多く、「奇妙」⇒「まれにしかないぐらいに素晴らしい、優れている」だったのが意味が変化してしまい「変な」「不思議な」となっている。同じように「女たらし」「男たらし」「人たらし」で使われる「たらす」は漢字で「誑す」と書き、巧みな言葉で騙したり、甘い言葉で誘惑することを言う、つまり「女たらし」「男たらし」というと異性を誘惑してもてあそぶという良くない意味なので、元々は「人たらし」というのはよくない意味であった。が、最近では「人たらし」とは『人の心を掴み、誰からも好かれる人』をイメージし、良い意味として使っている。言葉の意味の変化をキャッチしつつ、相手を選んで言葉を使わないと大きな誤解を招くことになると肝に銘じた一日であった。
2015/04/13 13:00
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疑ってみる
中学生以上の年齢になると人の意見を「疑ってみる」ことが大切だと思う。例えば、自分の勉強法、あるいは人が勧める勉強法に対して「これでいいのか?ほかにももっと適格な方法があるのでは?こちらの方法が自分にはいいのかも」と。そしてその後に自分にいちばん適する意見や方法を取り入れて実行することが大切で、決して疑って終わってしまったり、はたまた解答そのものを疑うわけではない。例えば、巷にあふれるノウハウ本を複数読み比べると面白いぐらいに真逆の意見が書いてある。例えば、ある人は「語呂合わせで記憶するべき」と主張し、別の人は「語呂合わせはあまりお勧めしない」と主張といった具合に。つまり、どれが正解だというわけではなく自分にとってのベストを選ぶことが必要。自分自身に関して言うならば「語呂合わせ」や「イメージ記憶」が得意で、30年以上前のことでも鮮明に覚えているので基本的には生徒には「語呂合わせ「イメージ記憶」を紹介はしているが、その記憶法を実行しなくてはならないとは強要しない。人によっては「え~、語呂を覚える方が難しい。じゃあどうやって覚えようかなあ・・・何回も書く?何回も唱える?」と試行錯誤するだろうが、実は試行錯誤すること自体が記憶に結びつくのである。実際に、自分自身もどうやって覚えたらいいか?と試行錯誤したエピソードそのものが記憶として長年残っており、むろん苦労の末に暗記した必要事項も鮮明に覚えている。
2015/04/12 03:22
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ピークコントロール
今週は小・中・高・大学で入学式や始業式が行われ、新学期が始まった。それに合わせて・・・というわけではないが、国語塾でも今週から新年度の授業を開始。2週間ぶりに生徒の顔を見て、一緒に勉強をして本当に楽しく充実していた。と同時に何としても彼ら彼女らの成績をアップさせ、特に中学3年生は時間との競争になるので効率よく大切なことを身につけるよう指導しようと決意を新たにした週でもあった。とってもやる気のある生徒たちに囲まれて楽しく仕事をさせてもらっているが、「楽しく」が目的ではなく、あくまで「成績を上げる」ことが一番大事な目的だということを改めて実感しつつ対策を練っている。特に本年度は中学三年生を複数担当しているで、第一志望合格を目指して二人三脚でゴールを目指す。入試というのは最後の最後にふたを開けてみるまでは分からない、仮に今現在は心配がない成績だったとしても入試本番直前でガタ落ちというのは一番避けたい、逆に今は低迷していても入試の時に成績アップのピークを迎えればいいわけであって・・・国語に限らず、どの科目もピークコントロールをうまくしながら勉強計画を立てる必要がある。
2015/04/11 03:30
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