小さな国語塾のつぶやき
古文の主語
古文を読むのは難解である。難解である理由は「古語」が使われている、主語がはっきりしないというこの2点に集約されるだろう。特に主語がなく、場合によっては一文の中で主語が入れ替わったりするのは本当にやっかい極まりない。では、なぜ古文には主語がないのかというと古代の言霊思想に由来すると思われる。日本では、古来、相手の名前を打ち付けに呼ぶのは非常に無礼なことだと考えられてきた。それは名前にはその人の魂が宿っているからで、そういう大切ものを安易に口にするのは、相手の生命を脅かすものだとさえ思われていたから。ただ、古文には主語がない代わりに敬語の使い分けによって、それが誰を主語とする文章なのか、すぐに理解できるような仕組みになっている。現代語はもちろん古文の敬語は難解だが、パズルを解くような気分で頑張って攻略すると楽しいかも?!
2014/11/11 10:52
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