小さな国語塾のつぶやき
難解語「拮抗(きっこう)」
【 <央調査報 > 「日本語大切」増加も、慣用句の誤用多く―文化庁の「国語に関する世論調査」結果から―
4.ら抜き言葉についての意識
「来ることができる」という意味で、「来られる」という言い方ではなく、「来れる」を使うことについて、言葉の「乱れ」だと思うか、「多様性」だと思うか、それとも「変化」だと思うかを尋ねた。「「言葉の乱れ」だと思う」は23.7%、「「来られる」でも「来れる」でも構わないと思う」は26.9%、「「言葉の乱れ」ではなく、「言葉の変化」だと思う」は41.0%となっている。「変化」だと思う割合が4割強と最も高かった。平成13年度に行った調査結果と比較すると、「「変化」だと思う」が9ポイント増加したのに対し、「「多様性」だと思う」は6ポイント減少している。これまで、「乱れ」「多様性」「変化」がほぼ拮抗(☜陰陽師が赤で表示)していたが、「変化」だと捉えるのが優勢となり、ら抜き言葉が定着しつつあることをうかがわせる。】(一般社団法人 中央調査者HPより引用)。
この記事を読んだときに、記事内容はもちろんのこと「拮抗」という言葉に対して反応した。「拮抗(きっこう)」とは勢力などがほぼ同等のもの同士が互いに張り合って優劣のないこと、という意味だが普段はあまり使わない言葉・・・。報告書や新聞といったいわゆる「堅い」「正式」な文章中によく使われる。が、が、が、そもそもこの漢字を読める人が一体どのぐらいいるのか?さらには意味が分かる人がどれぐらいいるのか?と言いたくなったのだ。読者としては、難しい言葉についての知識を得たと思ったら最後の最後で「??」という言葉に出くわして戸惑うことにならないか?と、なんだか矛盾したような気分になるのだ。せめて「注釈 拮抗とは。。。」という解説を入れてほしいものだ。かれこれ何十年か前、張り切って塾や学校の先生に質問に行ったところ余計に迷路にはまったという経験から(☜「ますます訳分からなくなりました」と言う勇気がなかった。なぜなら「悪いのは自分の頭!」という自覚はあるのだけれど、先のセリフを言うと先生が気を悪くすると申し訳なかったので。)指導者も上記のことは気を付けなくてはいけないと意識している。ある事柄を説明する際に「自分だけ分かっている言葉」を使うと、説明するどころかますます物事を難解にしてしまうことも。日々勉強!
2018/04/17 22:39
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