小さな国語塾のつぶやき
名コピーに学ぶ
本日4月3日付の朝日新聞に電動工具メーカーの「マキタ」の広告が大きく掲載されていた。そのキャッチコピー「相方よりマキタが好き」を見て思わず「うーん、さすが」とうなってしまった。①リズムがいい。(「相方より☜6文字、マキタが好き☜6文字)②お笑い芸人、箕輪はるかさんを登用することによって「相方」≒「仕事上のパートナー、近藤春奈さん」とも「それ以外の相手」ともとれる。つまりは「相方」を特定せずに余韻を残しつつ、逆に「マキタ」に関しては固定して言い切っている。③「あいかた」「マキタ」☜言いきりを「た」にしている(韻をふんでいる)。④短い言葉の中に大切な情報を凝縮している、以上4点から「素晴らしいなああ」と思いながら何度も見ていた。「いいキャッチコピーって、どうやったら作れるんだろう。ごく一部の天才的なセンスを持つ人が、ひらめきで作っているのか?」と、ネットで調べてみたところ面白い記事を見つけた。(以下引用)【キャッチコピーは、ひらめきやセンスで作る芸術品ではありません。伝えたい相手のことを入念に考え抜き、何度も練り直して作成された、技術と労力の結晶なのです。特別な感性は学ぶことができませんが、技術なら習得することができます。(中略)共通するポイントが1つだけあります。(中略)「どういう状況だろう?」「どういう意味だろう?」と少し考えさせるように作られています。なおかつ、少し考えればすぐに答えが出るようになっているのです。いいキャッチコピーとは、心を動かすキャッチコピーです。】(なんでものびるWEB 名コピーに学ぶ、キャッチコピーの論理的な作り方&5大テクニックより引用)確かに、「相方よりマキタが好き」はこれらの条件を満たしている・・・。また「伝えたいことを言い切るのではなく、ほんの少しだけ考えさせる」と言う事は何かを「指導する」際にも共通する。すべての情報や知識を一方的に教わっても、その瞬間は「分かったつもり」になっても実は分かっていない状態に陥りやすい。それを避けるためにお教室では、新しいことを教える時は途中で生徒たちに考える時間を作ったり、突然に質問をしたりしている。名コピーはひらめきではなく、考え抜いて考え抜いて、作られていると言う事を知りえたことも収穫だった。
2018/04/03 22:04
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