小さな国語塾のつぶやき
浮世
中学生の勉強では「浮世草子」「浮世絵」といった「浮世」という言葉が出てくる。自分が中学生だったころ、字を見て「世の中から浮く・・・・」→「フワフワしている」→「楽しい世の中」。つまり「浮世草子」とは「楽しいお話」、「浮世絵」は「楽しい、興味深い絵」と思い込んでいたが・・・ところがそうなると「浮世離れ(世の中の常識から外れている)」の説明がつかなくなる。皆は「浮世」の本来の成り立ちや意味をご存知だろうか?「浮世」とは元は「憂き世」の意で仏教的厭世観から、いとうべき現世。つらいことの多い世の中。無常のこの世を指す。実は「楽しい世の中」の真逆であった。では、なぜ「憂」の代わりに「浮」が用いられるようになったか(←全く紛らわしい~~~)、本来は、形容詞「憂(う)し」の連体形「憂き」に名詞「世」の付いた「憂き世」であったが、漢語「浮世(ふせい)」の影響を受けて、定めない人世や世の中をいうように変化し、「浮き世」と書かれるようになったらしい。漢字は表意文字だからといって、字そのままの意味で解釈するととんでもない誤解を招くことがあるという一例。ふーっ。迷ったりあれ?と疑問に感じた時はすぐに調べることがベスト。
2016/04/11 10:05
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