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小さな国語塾のつぶやき

共作

「小説の書き方」(須藤靖貴著 講談社発行)という小説がある。テクニック本ではなく、小説なのである。高校生3人が共作で小説誌の新人賞に応募する・・・・というあらすじなのだが、この小説を読むだけでかなり文章の勉強になる。そのうちの一つが「共作」。この小説内での共作とはリレー形式で文章を書いていくこと。一人で小説を書く場合だとプロット(全体の構成、あらすじ)を決めてから書き進むのだろうが、この場合はとりあえずトップバッターが原稿用紙10枚を書き、それを次に回す。原稿を受け取った人が、前の文章を読んで自由に構成を作り10枚書き次に回す、と言った具合。そうなると内容がバラバラになる?と思いきや、意外と斬新で一人では思いつかない展開になる。何よりも心が折れない。文章上達の秘訣は「まずは、書くこと」、つまり書き切ることが大切なので、時にはリレー形式を試してみるとどんどん筆が進み楽しい。ただしリレー形式をやってみるには「チームワーク」が大切。先日、国語が大好きで本当に頑張り屋さんのIちゃんのお母様から「宿題で出ている文章が進まないので、親がアイデアを出したり手伝ってもいいですか?」という主旨のご丁寧なメールをいただいた。手伝っていただいて問題ないといった主旨のメールを返信したのだが、手伝ってもいいという理由は先に書いた通り。「手伝う」というとなんだか罪悪感を覚えるかもしれないので、ぜひ「共作」!と思って親子で楽しく文章を作って欲しいと願っている。皆さんもご家族で、あるいは友人同士で共作をやってみてはいかがか?

2016/03/07 13:15

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