小さな国語塾のつぶやき
紙面上の身の上相談
雑誌や新聞紙上で「お悩み相談室」といったコーナーをよく見かける。相談内容によって回答者は様々な分野の専門家で構成されている。それらを読むたびに「さすがだなあ」と感心する。①決して相談者のことを全面否定しない②相談内容自体をも全面否定せずに、あくまで客観的に見ている③時にはギャグを入れながら、バランスの取れた折衷案を提案している。この3点がきちんと守られている回答を読むと本当に勉強になる。むろんケースバイケースだが、相手を説得させることは大切だが100パーセント片方だけが正しいということは稀である。ある雑誌での、僧侶(作家としても活躍)小池龍之介氏の相談回答。相談者「時間や締め切りに対して厳しく、自分自身は必ず約束の10分以上前に目的地に到着するが、友人はいわゆる遅刻魔で必ず10分以上遅れてくる。その結果20分以上待たされることになりイライラする。かといって自分自身がジャストの時間に目的地に行くことや、ましてや遅刻することはポリシーとして有り得ない」小池氏「(前略)待ち合わせ場所をおしゃれなカフェなどにし、相手を待っている間を自分の時間として読書などをして楽しんではどうか?そうすることによって双方ともにストレスがたまらない・・・」。国語の評論などを読んでみると分かるように、優秀な作者は主張をしつつも必ずしも他の考えを排除しているわけではないことに気づく。素晴らしい文章などから学ぶことは多い。
2016/02/09 13:24
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