小さな国語塾のつぶやき
とる
「取」の語源を皆は知っているだろうか?昨日、小学生から語源を教えてもらったのだが・・・、それは次のような意味だとか。「又」は、右手を表し、日本では戦で討ち取った敵の首を持ち帰ったが、それだと重いので古代中国では討ち取った敵の左耳を切りその戦功を数えたことから、取の字ができたという。むろん、耳だけでは本当に敵方の物かどうかは分からないという不便さがあるためおそらく武将などと身分の高い敵の場合は、討ち取ったことを何人かで確認したり、場合によっては耳以外の証拠品を持ち帰ったことと推測される。さて、言われてみれば「とる」にはいろんな漢字があるが「取る」は“手に持つ。手に入れる。徴収する。時間や労力を要する。引き受ける”の意で、つまり直接「手」に「とる」という意味がある。それに対して「採る」は“集める。採集する。えらぶ”の意が強い。「捕る」「獲る」はつかめるという意味が強い。まだまだ「とる」と読む漢字は多いが、きちんと意味を考えるとどの漢字を当てはめればよいかが分かる。
2015/12/12 11:45
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